台湾

外国人の台湾への入境が原則禁止に。台湾の優秀で迅速なコロナウイルス対策について

 こんにちは、げんぼーです。今回は現在猛威を振るっている新型コロナウイルスについての記事です。2019年に中国武漢市で初めて確認された新型コロナウイルスは世界中へ瞬く間に感染が拡大し、日本に及ぼす影響も計り知れません。すでに150の国と地域で20万人以上の感染が確認され、そのうち8500人以上が死亡しています。(2020年3月19日現在)

 そんな中、この世界的な感染拡大を予見していたかのように優秀で迅速な対策を施した国があります。それが台湾です。3月19日現在、台湾で確認されている感染者数はわずかに100人で、(死亡1名)重篤者もいません。イタリアの感染者3万人と比べるとかなりの差があります。これは台湾政府が早期から施した対策により感染が食い止められているものと考えられます。

蔡英文総統の手腕

「蔡英文」の画像検索結果
蔡英文氏(wikipediaより引用)

中国からの全面渡航禁止

 2020年1月の総統選に勝利し国民から多大なる支持と信頼を集める台湾の総統、蔡英文(さいえいぶん)氏は、このコロナウイルス対策として2月上旬の時点でまず中国全域からの渡航を禁止しました。武漢だけではなく、中国本土全域です。2月上旬といえば春節で多くの中国人が日本に観光に訪れ、ここから日本への感染が広がっていったことは容易に考えられます。もしこの時に日本が同じ措置をとっていれば感染拡大はそれほど進んでいなかったかもしれません。とはいっても日本にとって中国からのインバウンド観光客は経済に大きな影響をもたらしてくれるので、この時点で入国を禁止する判断をするのは日本政府にとってなかなか難しかったと思います…

 では、果たして蔡英文氏のこの判断は的確だったのでしょうか。というのも、台湾にとって中国は経済的に依存している部分があり、多くの中国人が台湾に訪れています。その往来を遮断してしまうことは経済に大きな影響を与えるのではないか。という懸念がありましたが、かなり早い段階でのこの英断は国際社会から高い評価を得ています。

 もともと蔡英文は中国からの独立を公約に掲げていたため、蔡氏にとってこの決断はそれほど難しくなかったのかもしれません。

マスク不足への対策

 現在、日本ではなかなかマスクが手に入らない状況が続いていますが、台湾ではこのマスクに対しても早いうちから対策を施しました。2月には政府がマスク工場を買収、マスク輸出の制限、国内でのマスクの増産を指示して安定供給を確保しただけではなく、転売や買い占めを防ぐためにマスクの購入に実名制を導入しました。

 マスクを買う時には自分の身分証(保険証)を提示する必要があり、買い占めができないように個数制限も設けました。(1週間に1人2枚まで)この対策のおかげで必要な人に必要な分だけマスクが行き渡るシステムを作りました。

 また、2月25日にはマスクの転売やデマの拡散に厳しい刑事罰が与えられる新型肺炎特別法が制定されました。これも早い段階での蔡氏の英断の1つです。

マスクのイラスト

検疫を拒否した者への処罰

 2月27日より施行された法律により、空港での検疫を拒否した者、隔離要請を拒否した者に対して最高100万元(約360万円)の罰金を課すこと、隔離施設への強制送還を行うことが決められました。

 日本でも政府のチャーター機で武漢から帰国した日本人が検疫を拒否して帰宅したというニュースが流れましたが、その人を取り締まる法律は日本にはありませんでした。

https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202003115009.aspx

正しい情報の周知

 台湾政府は専門家に対してテレビやラジオで正しいマスクの使い方や、手洗いうがいの必要性、コロナウイルスの感染状況などを徹底的に放送するように求めました。早い状況で正しい情報が国民に行き渡っていたことで国民のパニックを防ぎ、感染拡大の防止に繋がったとも考えられます。

 テレビやラジオ以外にも、衛生管理局がYoutubeで動画を公開し、国民へ正しい対処法を教えたりもしています。また、テレビの広告としても使用されているみたいです。

日本人を含む外国人の入境禁止

 そして3月18日、台湾政府は日本人を含む全ての外国人の入境を原則禁止にすると発表しました。外交関係者や在留資格のある外国人の入境は可能だそうですが、台湾へ旅行へ行くことはできなくなりました。また、入境者(海外から帰ってきた台湾人を含む)には14日間の隔離が義務付けられます。

 これで事実上、台湾は「鎖国」状態となりました。個人的に台湾に行けなくなってしまったことはとても残念なのですが、コロナが終息してまた台湾に遊びに行ける日が早く来ることを願うばかりです。

 ここまで台湾が封じ込めを徹底していることがコロナ感染抑止の大きな理由です。

アメリカとの協力

 同じ3月18日に台湾当局はアメリカと協力体制を築いていくことを発表しました。具体的には、新型コロナウイルスのワクチン開発や物資の提供などの6つの項目に合意しました。

 アメリカはすでに台湾に対して防護服を30万枚用意しており、台湾は国内での生産が安定すれば毎週アメリカに対して10万枚のマスクを提供するということを明らかにしました。

https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202003185009.aspx

台湾はなぜここまで迅速な対応ができた?

 台湾がなぜここまで迅速な対応ができたのでしょうか。その理由の1つとして考えられるのが、2003年のSARSが流行した時に台湾では多くの死者が出たため、その教訓として同じ悲劇を繰り返さないという政府の素早い決断力、そして感染症の専門家たちの意見を政府が聞き入れたからではないでしょうか。

 また、台湾人は政治に対して関心を持っている人がとても多いです。私の台湾の友達も最近施行された法律や、現在どこの国でどれくらいの症例が出ているのかを把握している人がほとんどです。この台湾人個人の危機管理能力も大きく関与していると考えます。逆に台湾人に日本政府の対応を揶揄されることもしばしばです。

 平和ボケしているとよく言われる日本は、台湾から見習わなければならないことはたくさんあると思います。

これからに向けて

 これからの私たちがコロナから身を守るために必要なのは、デマに惑わされずに正しい情報を得ること、そして手洗いうがいを徹底し、睡眠を多くとり免疫力を高め、外出時はマスク着用を徹底することではないでしょうか。

 コロナウイルスはいつ終息しこの不安から解放されるのでしょうか…

ABOUT ME
げんぼー
大阪出身の20歳大学生です。大学から中国語の勉強を始め、1年生の夏休みに中国の蘇州へ短期留学をして、台湾の大学へ1年間交換留学をしました。 旅をすることが好きで、台湾本島一周や中国大陸横断ひとり旅なども経験しました。このブログでは、台湾の情報について主に紹介していこうと思います!少しでも読者さまにとって有益な記事を書けるように努めたいと思います!趣味はプロ野球観戦と写真撮影です! インスタグラムでは中国語話者向けに日本語を、日本人向けに中国語を教えるアカウントを始めました!よければそちらもご覧ください! @genbo_japanese HSK6級/TOEIC850点/英検準一級